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イベント

「清流の国ぎふ」文化祭2024
DX時代のメディア表現──新しい日常から芸術を思考する

2024年11月1日から7日まで、「清流の国ぎふ」文化祭2024 DX時代のメディア表現──新しい日常から芸術を思考するを開催します。
コロナ禍から始まった「新しい日常」は、デジタル技術を介したコミュニケーションを生活に深く浸透しました。本展では、そうした「新しい日常」という現在から、メディアとテクノロジーの過去を捉え直し、私たちの未来を芸術を介して思考します。岐阜県の日常から世界の日常へとDX=デジタル?トランスフォーメーションを展開します。
本展は、足彩澳门即时盘_现金体育网¥游戏赌场(ワークショップ24 1階 IAMAS附属図書館、7階ソピア?キャビン)とオンラインが会場となります。


展覧会の概要、みどころをプレスリリースより抜粋して紹介します。

 

新しい日常から芸術を思考する

コロナ禍を経て、デジタル技術を介したコミュニケーションが日常化しつつある。本展は、こうした新たな日常を経て、さらなるデジタルトランスフォーメーション(=DX)のヒントとなる思考を一堂に会した展覧会です。
本展が注目するメディア表現は、数学的?科学的発想、技術や工学を応用した新たな創造性に基づき、人類が有史以来培ってきた温故知新の哲学を統合する分野の一端を占めています。特に、空間と時間の隔たりを超越することに着目し、「ここ?よそ」と「過去?現在?未来」を繋ぐ、「?」を意識したい。デジタルとアナログ、端末(オンライン)と対面(リアル)、サブスクリプション視聴と同時視聴、新しいと古い等々……。「あいだ」を意識する想像力こそが、持続可能な社会を先導する理性であり、メディアであり、霊性だと仮定しよう。
DX時代のメディア表現は、様々な「と」を主題にします。
特に、1996年にソフトピアジャパンセンタービルに設置された、世界的メディア?アーティストである藤幡正樹の《Light on the Net》は、インターネットによって切り拓かれた「ここ」と「よそ」を接続する、新たなブラウザの提案を含む作品でした。一時撤去されていた予言的な本作を、「清流の国ぎふ」文化祭2024を機に、IAMAS附属図書館から再起動します。新しい日常から芸術を思考する、DX時代のメディア表現展に、ぜひアプローチしてください。

松井茂(本展ディレクター、IAMAS教授)

 

左)藤幡正樹《Light on the Net》(2024)IAMAS附属図書館
右)藤幡正樹《Light on the Net》(1996)ソフトピアジャパンセンタービル1階

 

展覧会のみどころ

ソフトピアジャパンの先取の気風の顕彰 藤幡正樹《Light on the Net》

情報産業の拠点として1996年にオープンしたソフトピアジャパンセンタービルに設置されていた《Light on the Net》は、インターネットを介してコミュニケーションをするアート作品です。コロナ禍を経て一般化したオンラインですが、インターネット黎明期にすでにデジタル?トランスフォーメーションを先取りした作品がこの地にありました。世界的にも先進的取り組みとして、当時から注目を集めたメディアアート作品を、2024年にIAMAS附属図書館に設置しています。岐阜県大垣市の先取の気風と、IAMASが目指す、アートとテクノロジーによる社会実践を象徴する展示です(写真参照)。

久松真一と毛利悠子のコラボレーション 毛利悠子《For the Birds》

第60回ヴェネチア?ビエンナーレ国際美術展(2024年)で日本館の代表として展示中の作家、毛利悠子によるオンライン作品を、岐阜県岐阜市にある久松真一記念館から配信します。本作は、20世紀を代表する音楽家ジョン?ケージへのオマージュという形式をとって、緊急事態宣言中に制作されました(作品タイトルがケージの著書名でもある)。今回は、ケージと親交のあった岐阜出身の世界的な禅者、久松真一が晩年を過ごした旧宅から配信します。時空間を超えたコラボレーションに期待ください。
[参考] 久松真一記念館

山下麻衣+小林直人《発芽を待つ》(2002)

コロナ禍、富山湾の蜃気楼=自然現象とのコラボレーションによる配信作品で注目された山下麻衣+小林直人。本展では、自然とのコラボレーションの原点となるパフォーマンス作品《発芽を待つ》の記録映像を配信します。人間の掌に盛った土から、植物が「発芽」する瞬間を実見することを試みたパフォーマンスは、9日間昼夜休まず続きました。会期を超えた配信に注目してください。
[参考] 山下麻衣+小林直人《発芽を待つ》(2002)

プロジェクト実習を契機とした作品の展示

IAMASの授業であるプロジェクト実習のひとつ、Archival Archtyping(2019?2021年)の活動を契機に制作された作品、《モランディの部屋》(2019 ? 2020)を展示します。本作はアートの新たな鑑賞方法を提案する体験型作品で、機械学習モデルを「眼」として、鑑賞者が自身の中に20世紀を代表する作家、ジョルジョ?モランディの作品世界を再構築することを試みています。
[参考] Archival Archtyping

OKB総研とIAMASが思い描く地域のあり方 トークイベント

IAMASで行われているメディア表現研究は、地域に注目し、この岐阜県を現場として世界を目指しています。「産業?経済?暮らし?文化」を追求するシンクタンク、OKB総研との対話を通じて、「新しい日常」ではじまる地域創造をディスカッションします。

IAMAS教員による地域でのメディア表現

IAMASの教員、赤松正行の作品は、揖斐川町の星空を特殊な撮影装置を使って長時間露光して撮影した作品です。同じく前林明次の作品は、各務原の歴史のリサーチを含む作品。複数の教員による池田町有線放送電話プロジェクトは、地域の放送文化が培った記憶の継承と、現在のメディア技術によるコミュニケーションの比較研究です。IAMASによる地域での取り組みに注目してください。