RCIC
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ねお展:アジール(自由領域)であり続ける地域のこれまで そして これから

2022年度

千五百年以上存在し続ける
「アジールとしての根尾」をそれぞれが作品化する

IAMASのCommunity Resilience Research (CRR)プロジェクトが研究成果として、企画展「ねお展:アジール(自由領域)であり続ける地域のこれまで そして これから」を岐阜県博物館マイギャラリーで開催した。これにあわせて本巣市根尾地区の多くの方々も参加協力し地域連携のひとつの形を示すことができた。

CRRとその前身Neo-cocreationとの通算で継続されてきた本巣市根尾地区でのフィールドワークは7年に及んだ。そこで浮き彫りにされたのは、限界集落化がすすむ中山間地域の位置付けというよりも千五百年以上存在し続ける「アジールとしての根尾」だった。これを一つの研究成果としてより多くの岐阜県民に向けて公表するため岐阜県博物館マイギャラリーをその場として選定し、県博物館の協力のもとで実施した。この「ねお展」では教員?学生、そして根尾地区住民など多様な人たちによる24の作品が展示された。

  • 連携先

    岐阜県博物館

  • 連携期間

    2022.06 - 2022.11

目的と成果

ねお展は、最終年度となるCRRプロジェクトの研究発表の場として位置付けられ、最重点企画として一昨年から取り組んだ。長期にわたる根尾地区でのフィールドワークを通して構築された地域の住民との連携が基盤となり、50名近くの地域の人たちの参加協力があり、想定より多い24の作品展示として充実したものとなった。展示には博物館のある関市以外に、根尾地区をはじめ県内の他の地域から多くの来場者があった。70年ぶりに改正された博物館法のもとで地域連携の強化を目指す岐阜県博物館にとって、本展示はその重要性を示すものとなり、博物館側からも高く評価された。また、『朝日』『中日』『岐阜』各紙の大手メディアに取り上げられ、県内外の博物館関係者も多く来場した。最終的に26日間で760名以上の来場者(博物館発表)があり、来場者アンケートの回答(来場者の1割)では、57%が大変満足、33%満足と好評価を得た。多くの来場者が、展示を通して根尾の自然や文化に興味関心をもったと回答しており、研究成果が地域へと還元される可能性が示唆された。会期中、根尾盆踊りの実施イベントや誌面座談会などの関連イベントも実現し、研究成果発表の幅をさらに広げることができた。

IAMASの役割

プロジェクト成果発表に関連して、学会や論文、IAMAS展とは異なる場や方法での実施を模索していた。その段階で、過去に本学が連携したことがある県博物館での展示案が浮上したことから、県博物館との相談の上、新たな取組みとして全面的に協力を得ることができた。企画、制作、設営などは基本的にIAMASが、広報や設営補助は博物館が担当した。また展示内容については、地域連携の蓄積がある本学から関係者に向けて展示協力依頼についての役割を担った。

  • 開催場所

    岐阜県博物館マイミュージアムギャラリー
    百年公園広場(10月15日関連イベントのみ)

  • 担当教職員

    • 金山 智子
    • 小林 孝浩
    • 吉田 茂樹
  • 運営

    企画運営:
    金山 智子(IAMAS教授)
    小林 孝浩(IAMAS教授)
    吉田 茂樹(IAMAS教授)

    運営:
    森崎 勝彦(岐阜県博物館長)
    浅野 伸保(岐阜県博物館マイミュージアム係)

    企画展示:
    中原 淳(一般社団法人よだか総合研究所 代表理事)

    展示:
    根尾盆踊り保存会
    根尾公民館

    関連プロジェクト:
    Community Resilience Research


  • スケジュール

    2022.06 企画および設営?展示打合せ、企画内容
    2022.09 展示準備?設営
    2022.10 展示